さようなら、ブラックレストラン

パリに来てから、多種多様な職種に就きたくて空港、保険会社、大使館関係、ツアーガイド、通訳、販売員などなどのお仕事をしてきました。パリでServeuse (ウェイトレス)をやってみたいと思いたって、日本人家族経営のフレンチレストランで働いてみました...が、そこはブラック企業ならぬブラックレストランでした。

フランスの労働基準法で決められた従業員を雇う際の必要経費を出来る限りごまかしたい雇用者。今まで何も言えないワーホリや学生さんを雇ってうやむやにしてきたのでしょう。私はフランスでの就業経験がありますから当然の権利として交通費半額とコントラ(契約書)を要求したら、(ヤバイコイツメンドクサイヤツダ、ハヤクヤメサセヨウ)と相談したんでしょうね、次の日から家族一丸となってあからさまに嫌がらせをしてきました。

富裕層、セレブ、エリートビジネスマンは大歓迎だけど、日本人、外国人観光客、子供はお断りというその精神が接客に反映されて本当に酷いものでした。英語のメニューが間違いだらけでスペルを教えても直そうともしない頑固さ。チップは全て没収され、お給料に少し足されただけ。お客さんの前でしょうもない事で従業員を怒鳴る、お客さんの容姿を嘲笑う、お客様さんの座るテーブルでメイクや髪をとかす、などなど挙げたらキリなし。今すぐレストランやめたらいいのに。逆に10年以上続けられている事に不思議を感じます。そして一悶着の後、辞めました。

私は人の肌の質感や手の色形、声のトーンなどでその人の人となりを感じたりするのですが、このシェフの肌や爪の色を見て、この人の料理は食べたくないなと。今でも思い出すとゾッとするくらい。それに人を大事に出来ない人の料理なんて食べたくないな。

お客さんの層は良くて、接客のお仕事も好きだったのに、受けたパワハラ、モラハラの意味、なぜこんな酷い縁を引き寄せてしまったのかと数ヶ月悶々としていました。

最近、パリ在住歴の長いモード系コーディネーターさんや通訳さんとお仕事する事があり、このブラックレストランについて聞いてみると、皆さん同じ回答。

 

「どこそれ?知らない。」

 

結構な一等地に10年以上お店を構えていても、情報通なグルメの人達が全然知らないって... レストランの意味とは?

 

あーそうだった、私は閉塞感を感じる場所、柔軟性に欠ける考え方がダメで、そこから出来るだけ早く去りたいと思ってしまうんだった、ものすごく強くこの道ではないと再確認させて貰いました。

私は答えを貰った気がして、胸がスーっとしましたよ。

 

ワーホリ、学生の皆さんも、3ヶ月の雇用期間だとしてもコントラを貰えるし、週25時間労働なら交通費半額支給もされるので、面接の際にしっかり確認して下さいね。(雇った後にごまかす輩もいますけど。) 会計士が給料明細書を作成する際にコントラの有無を確認するはずなんですが、一体どうやってごまかしてきたのか?それを守らない雇用主は監査が入った時、多額の罰金を科されます。

求人広告に載せるサイクルが早いお店も要注意かも。

愚痴が多くて、ヒステリックに怒鳴る人とはすぐにサヨナラ必須です。

全うな雇用主の元で働かないと、後々要らないトラブル(税金、突然解雇など)に巻き込まれたりするかもしれないですから、気を付けたいものです。

クワバラ クワバラ

 

海外でその国の言葉で長年働いている人は、酸いも甘いも経験して人に優しい素敵な方が多い(少なくとも私の周りには)のですが、例外もあると教えて貰いました。

人に程よくリスペクトを忘れない。これ大事。